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伝統色を通して楽しむ私たちの美意識|いにしえ人の色彩感覚

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和の色コラム

和の色コラム

伝統色を通して楽しむ私たちの美意識|いにしえ人の色彩感覚

今も色あせぬ魅力を放ち続ける『源氏物語』や『枕草子』が書かれたのは、平安時代。今から、およそ1200年前の話です。

その頃の日本の中心であった京都から、400~500年の時を経て政治経済の中心が江戸に変わり、そこでも独特の文化が花開きます。

そのどちらにも、人々の『色』に対する思いが、反映されています。

彼らの持つ色彩感覚が文化の一端を担ったことは確かです。

今も、世界の中でも特に色を見分ける力がすばらしいといわれる私たちのルーツともいうべき『和の色』についてのコラムです。

苅安(かりやす)というのは、イネ科の植物で、古くから、黄色に染める材料として用いられました。古代の人々にとって、日々、目に見えて成長する『植物』には、そこに宿る精霊のチカラがあると信じてい…

東雲・・・しののめ、と読みます。東雲さんという名字を持つ人も、北海道を始めとして、全国に約700人おられるそうです。東雲色(しののめいろ)とは読んで字のごとく、東の雲の色です。東といえば、朝の…

納戸色(なんどいろ)は、緑みの暗い青色です。色名の由来は、諸説様々。納戸に出入りした役人の着物の色、だったり、納戸にかかっていた幕の色、だったり・・・。また、納戸に置かれていた藍染めのもの…

丹色(にいろ)の『丹』は、赤土のことです。土の中の水銀と硫黄(いおう)が化学反応を起こした結果、できる色です。そして、鉛の酸化物である『鉛丹(えんたん)』も、上質で高価な『辰砂(しんしゃ)…

江戸紫は、青みを帯びた紫を表現する色名です。この時代、江戸が政治の中心になったとはいえ、帝のおられる京都と比べれば、まだまだ発展の余地がありました。そんな土地のひとつ、武蔵野は紫草(むらさ…

蘇芳(すおう)という色は、縹色(はなだいろ)と同様に、大変古くから使われてきた色です。蘇芳という木の芯材を煎じて染めるという技法と共に、飛鳥・白鳳時代に大陸より伝わったとされています。お香…

琥珀色(こはくいろ)・・・といえば、スコッチ・ウィスキーを思い浮かべてしまうのは、酒飲みの性でしょうか?琥珀(こはく)というのは、数千年前の松柏科の植物が、傷つけられた自身を治癒するために分泌…

縹色と書いて、「はなだいろ」と読みます。日本最古の「青色」です。大陸から染色技術や染料がやってくる以前の青は、非常に褪せやすく、雨に当たると流れてしまうといった難点がありました。これは、つ…

今も上品な色合いが人気の銀鼠(ぎんねず)の着物。江戸時代も、やはり人気の色でした。江戸時代は、ぜいたく禁止令が出され、庶民が身につけるものに対する制限がかけられました。柄や色に関してはもち…

松竹梅が、おめでたいとされるのは、何故?と思ったことは、ないですか?もともと、中国の『歳寒三友図』(さいかんさんゆうず)から来ていて、寒い季節に友とすべき3つのモノということです。その3つが…

乙女色って、キュンとくる色名ですね。何とも可愛らしい名前の響きに負けない、やさしい色。乙女椿の花の色からつけられた色名です。乙女椿は、特に花の種類が少ない、冬から春にかけて咲きます。これも…

猩々(しょうじょう)というのは、中国古典に出てくる想像上の生き物です。 猿のような顔をしているとされていました。 龍や麒麟と同じように、伝説にしか存在を確認することはできません。 室町時代あ…

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