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浮世絵とジャパンブルー

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浮世絵とジャパンブルー

浮世絵とジャパンブルー

2023/09/21

ゴッホやモネが、日本の影響を受けたという話は有名ですが、そのきっかけになったのが浮世絵でした。

 

浮世絵の「浮き世」というのは、「憂き世(うきよ)」といって、「浄土」の反対を意味する言葉。

つまり、つらく悲しい世の中だからこそ、今を楽しもうといった考えが、反映したものです。

 

それを知ってか、知らずか、1867年のパリ万国博覧会の時には、すでに浮世絵の熱狂的なファンがヨーロッパにいたとか。

そのフランスで、浮世絵が注目されるようになったきっかけが、『陶器の包み紙』として使われたものでした。

左:広重「おおはしたけの夕立」

右:ゴッホ「雨の大橋」

今も、荷物を梱包するときには、不要な紙を詰め物に使います。

その頃、日本から輸出された古伊万里や、色鍋島、柿右衛門などの作品を包むための紙に、印刷されていた浮世絵がヨーロッパ人の目に留まったのでした。

 

クシャクシャになった印刷物を、丁寧に延ばして、彼らが眺めている図を想像すると、なんだか可笑しくなってきませんか?

 

今も外国の人にも人気の高い北斎ですが、最初に注目されたのが『北斎漫画』という、その頃のベストセラーだったそうです。

その北斎が、70歳を超えてから出した『富嶽三十六景』に対抗して、広重は『東海道五三次』を出しました。

ともに、その頃、流行していた『青』をふんだんに使ったものでした。

 

彼らの使った『青』が、とても印象的で美しく『ジャパンブルー』と言われる所以になるのですが、じつは、これが、純粋な日本の青であるところの『藍』ではなかった、というのが、なんだかまた、可笑しいです。

 

10月のおけいこでは、いくつかの浮世絵と共に、このブルーについてのお話しを楽しんでいただこうと思います。

10月9日、20日、29日

13:00~16:00


彩り香®おけいこ 会場

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彩り香
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