防虫剤で体調不良もありえます

国民生活センターが2015年に公表した記事の中に、ショッキングなニュースが・・・。

『衣類の防虫剤をしようしたら体調が悪くなった』

というもの。

頭痛、だるさ、無気力感などに悩まされるようになり、医師に相談しているうちに、部屋で使用している防虫剤の「パラジクロロベンゼン」が原因であることがわかったという内容でした。

そして、揮発性が高く、効き目が強いのが特徴。

強すぎるので、合成皮革などには向かず、プラスチック製品（ボタンなど）は光沢が損なわれたりする場合があるほど。

 

密閉した場所に衣服と共に入れておけば、そりゃあ、ついてきた虫さんたちも一貫の終わりでしょう。

なまんだぶ、なまんだぶ・・・南無阿弥陀仏・・・（失礼！）

ただ、前回、お伝えしたように中国でさえ、龍の脳に匹敵するくらい貴重で希少なもの。

日本に入ってきた時には、もっと高価なものになっています。

そこで、リュウノウジュの枝などを、水蒸気蒸留して昇華させ、水分を飛ばしてつくることで価格を抑えたものが流通するようになりました。

 

現在、私たちが使っている『真っ白な龍脳』はそうして作られたものです。

時々、彩り香のおけいこの際お見せする『天然龍脳』には、色がついています。

そして、香りもまろやか、少しおとなしい目で上品な香りがします。

着物タンスには、今でも重宝されるショウノウも、この水蒸気蒸留法を使って作られます。

こうして作られた結晶性の化合物は、camphorと名付けられ『脳』と訳されました。

▶クスノキ＋camphorで、樟脳（しょうのう）

▶ハッカ＋camphorで、薄荷脳（メントール）

▶リュウノウジュ＋camphorで、龍脳

ちょっと、今回は、むつかしい話になってしまいました（反省）

結論から言うと

龍脳と樟脳（しょうのう）、似てるけど、違うものだよー

ってことです。