薔薇色(そうびいろ) 薔薇色というのは、読めるけど書けない漢字の代表ですね。今は、一般的に「バラ色」と読むのが普通ですが、明治時代の初めころまでは「そうびいろ」と呼んでいました。薔という字は音読みで、ソウ・ショ…
藤色(ふじいろ) サクラの終わった後を彩る花も色々あります。藤の花もそのひとつ。山間で遠目に紫色の花を見つける頃には、ずいぶん気温も上がって初夏の様。平安時代の貴族たちにも、非常に愛された花でした。紫式部も…
萌黄色(もえぎいろ) 萌える、というのは「芽が出る」という意味です。出てきたばかりの草木の新芽の色が、萌黄色(もえぎいろ)です。色彩心理においても、この、黄味を帯びた明るいグリーンには、『若々しい』『フレッシュ…
二藍(ふたあい) 二藍(ふたあい) もともと「藍」は色名ではなく、色、という意味で使われていました。 青も藍赤も藍赤と青、この対照的な性格を持つ二つの色を合わせることで、出来上がる紫を楽しんだ平安貴族たちでし…
さくら色 春は、花の季節。中でもサクラは別格ですね。花見と言えば、サクラ。ところで、お花見の発祥の地と言われる場所をご存知でしょうか?実は、京都の二条城の南、神泉苑なんです。812年に嵯峨天皇が花見の宴…
香色(こういろ) 香色(こういろ)というのは、香で染めた色のことです。 実は、伽羅色を含めた「香染め」というのは、丁子という名のお香で染めた色のことです。 丁子は、こんなカタチ。釘のようなカタチ(丁字)から名…
鶯色(うぐいすいろ) 暖かくなった庭の木々に、鳥たちが集い、かわいい鳴き声を聞かせてくれる春。その春を代表する鳥として、ウグイスがいます。ウグイスは、春告鳥(はるつげどり)とも言われ、その鳴き声とともに、ポピュ…
桃色(ももいろ) 『桃色』は万葉集にも出てくる色名です。ただその頃は「桃染」と書いて「つきそめ」と呼んだということです。「ももいろ」と呼ばれるようになったのは、室町時代から。日本では、桃の花の色から、この色…
今様色(いまよういろ) 『今様』というのは、今風(いまふう)、最新の流行りということです。反対語としては、「古式」「懐古」といった言葉がでてきます。平安時代って、今の私たちから見れば昔むかしですが、その時代に生き…
支子色(くちなしいろ) 「くちなし」の語源には、諸説あるようです。一般的には、果実が熟しても裂開しないため、口がない実という意味でこの名前が使われます。「くちなし」というのは和名で、漢名では「山梔子(さんしし)」…