ムスクの香りを加えた線香を作ってみませんか？

「ムスク」といえば、少し官能的な、あの香り・・・。

これの和名を『ジャコウ』といいます。

 

ジャコウを漢字で書くと、『麝香』です。

鹿 ＋ 射

「射」というのは、外へ押し出す、という意味のある漢字。

 

「芳香を外へ放っている鹿」

という意味から ついた名前だということです。

芳香の元とされるのは、ジャコウ鹿の雄の生殖腺の分泌物。

雄の鹿が、雌を求めて放つフェロモンが、その正体。

実は、これが、人にとっては耐え難い悪臭なんだとか。

 

ところが、これを千分の一くらいにうすめると、とても官能的な香りになるのです。

 

事実、シャネルの5番や19番に使われる魅惑の香りは、この麝香（じゃこう）の働きによるものが大きいのです。

揮発性に富むバラやユリなどの植物性香料に、沸点が高く、揮発しにくい動物性香料を足すことで、香りを長く保つことができるからです。

彩り香の11月のおけいこでは、線香を作るワークに、この麝香を使います。

 

線香の原料も、白檀や桂皮など、植物です。

麝香は、香りを長持ちさせる『保香剤（ほこうざい）』としての役割が大きいのです。

 

そして、なにより麝香を１～２滴加えるだけで、香りがグッと変わります。

ご自身で、体験してみませんか？

 

11月のおけいこ12のテーマ【江戸の粋文化】

　・色：四十八茶百鼠について知る

　・香：沈香について知る

　・お香つくりのワーク（線香・コーン香）