お香と茶の湯の関係は?
2023/08/19
茶の湯の発展に貢献したのは・・・
室町時代は、荒くれ武士の時代でした
応仁の乱が勃発した室町時代は、まだ統一されていない、荒くれ武士たちの時代でした。
時代の波に翻弄され、考えてもいなかった『将軍』という職に就いたのが、8代将軍 足利義政。
もともとは、僧侶として、その生涯を終えるはずだった彼は、チカラのある守護大名の手綱を握るより、静かに文化を楽しむ方が向いている人でした。
彼がリスペクトしていた 3代将軍 足利義満が建てた『鹿苑寺』(金閣寺)を模倣して、1482年に東山に造営しはじめたのが『慈照寺』( 銀閣寺)。晩年は、ここで過ごしたいと考えていたようです。結果的には、完成を待たずして、あの世に召されたのですが・・・。
この、足利義政が、文化に精通していたからこそ、『茶道』も『香道』も、現在に生きる私たちが楽しむことができるのです。
3代将軍 足利義満の時代は、大陸への憧れが再燃していた時代でした。
大陸からもたらされる陶器や裂地は、高価で希少。
守護大名たちは、貴族が好んだ教養や感性より、この現実的なモノに重きを置いたのでした。
そして、鎌倉時代に栄西が伝えた『喫茶』を、武士たちは『闘茶(とうちゃ)』という方法で、楽しんでいました。闘茶には、戦利品として、自身が集めた大陸の陶器や裂地が賭けられ、勝者はどんどん財産を増やしていったのでした。
お香も、そんな賭け事の対象になったのでした。
お香の勝負を、どのようにしたかというと・・・
それが、まさしく、9月のおけいこで楽しんでいただく『聞香(もんこう)』なのです。
闘香の手段だった『聞香(もんこう)』は、足利義政によってお香の分別を命じられた、三條西実隆と志野宗信によって、香道へと発展していきました。
江戸時代には、武士だけでなく経済力をつけた商人などにも広まり、それらを楽しむための道具類も作られるようになりました。
かつて、平安貴族を魅了した『源氏物語』を新たな『組香』の一つとして考えたのは、後水尾天皇だということです。
組香とは、2種類以上のお香を焚いて、その香りを当てっこするゲーム。
その52種の組み合わせに、それぞれ源氏物語の名前をつけているのが『源氏香』と呼ばれるものです。
ゲームそのものは知らなくても、『源氏香』の図は、どこかで目にしたことがあるかもしれませんね。
9月のおけいこでは、この『源氏香』を楽しんでいただけます。
【利休とわびさび・源氏香を楽しむ】
◇お茶とお香の接点
◇一休さんとお香・お茶の関係
◇香道のはじまり
◇白と黒「幽玄の世界」への誘い
◇『源氏香』を楽しむ
おけいこに、ご一緒なさいませんか?
日 時:9月9日(土)・18日(月・祝)
会 場:カラースクールT.A.A
参加費:10000円
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彩り香
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電話番号 : 050-1558-3278
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