安息香（あんそくこう）

『安息香』という名のお香があります。

ランクによって差はありますが、手元にある『極上安息香』は、とても甘い香りがします。

まるでバニラのような･･･と表現されることが多いようです。

 

安息香は、エゴノキ科のアンソクコウノキの樹脂です。

この樹脂から、溶剤抽出法で抽出させたものが、『ベイゾイン』というエッセンシャルオイルとして出回ります。

古代エジプト時代から、香料として使われていました。

その後も宗教儀式には欠かせない香りだったようです。

ベイゾインは、ねっとりと粘性の高いものなので、ブレンドすると他の香りの保留材に最適。

線香やコーン香を作るときに、粉状の安息香を使いますが、

ほんの少し入れるだけで保香材の役割を果たします。

6月のおけいこの際には、極上安息香がどんな香りなのか、直接楽しんでいただきました。

やはり、樹脂なので、火をつけるとたくさんの煙が出ます。

その煙がおさまった後も、残る甘い香り・・・。

効能として、幸福感を与え、悲しみ・抑うつを和らげる効果がある、とされているのもうなづけます。

 

これを、線香つくりの際などには、少量入れることがあります。

創った香りを、安定させて長持ちさせる役割を果たしてくれるからです。

 

7月のおけいこには、この安息香も入れて、『ねり香』を作っていただく予定です。

是非、ご一緒ください。

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参照：7月のおけいこ