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黄檗色(きはだいろ)

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黄檗色(きはだいろ)

黄檗色(きはだいろ)

2024/10/24

黄檗(おうばく)というのは、ミカン科の木で樹皮をはがすと中側が黄色いことから、キハダと呼ばれるようになりました。

この黄色い樹皮を煮出した煎汁を使うと、少し緑みを含んだ明るい黄色に染めることができます。

防虫性に富むという利点があるので、古来、長く保存する必要のある経文や戸籍帳などの用紙を染めるのに使われたとか。

 

単に黄色に染めるだけでなく、赤や緑の下染めにも使われました。

赤という色に、わずかに黄色が入ると鮮やかさが増すというのは、私も、彩り香で使っている色見本を作るときに経験しました。

赤の染料に黄色を、ほんの1滴入れるだけで、あたたかさが出て『赤らしく』なるのです。

 

黄檗(きはだ)は、クスリとしての需要もあり、昔からこれにアオキの葉を加えて煮詰めたものが胃腸薬となりました。

「陀羅尼助、練熊、御百草、熊胆」などという名前で、各地に残るクスリです。

 

また、黄檗(きはだ)に酢と卵白と小麦粉を混ぜて練り合わせたものが、かつては湿布薬に使われ、打ち身、捻挫、神経痛に効果があるとされました。

平安時代には、藍と黄蘗( きはだ)を染め重ねて作られたものを『深藍色(ふかきあいいろ)』といいました。

 

私たちが、今、知っている『藍色』とは、なんだか違っています。

藍だけで染めたものは『縹色(はなだいろ)』といいました。

濃縹(こきはなだ)というのが、今でいう藍色。

 

純粋な『青』というのが、縹色。

青のバリエーションとして、存在したのが、藍色でした。

 

余談ながら・・・・・

藍色が、今のように、濃く美しい青として認識されるのは、江戸時代、木綿が広まってからです。

藍は、木綿との相性がよく、汚れが目立たず防虫効果も高いということで、広く愛用されるようになったのでした。

黄檗色(きはだいろ)は、こんな色

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