白緑(びゃくろく)
2024/07/30
白緑(びゃくろく)・・・・こういう色を見た時、『うすみどり』と呼びませんか?
染色に使われる色は、薄い、あるいは、浅いといった表現を使います。
この色は、顔料の色。染めるというより、のせるといったイメージで使います。
以前、ご紹介した緑青色(ろくしょういろ)と同じで、原料は孔雀石。
別名マラカイトという岩石を、細かく砕いて粉末にしたものです。
細かく砕けば、くだくほど、白っぽくなるのが、特徴です。
その昔、奈良の都は、中国の唐にならって都つくりが進められました。
白い壁に青い瓦と朱色の柱。
黄金時代を迎えていた、唐の都、長安にそっくりな都市計画が立てられたのでした。
青い瓦と書きましたが、緑を含めて寒色系の色は、全て『アヲ』と呼ばれていました。
区別ができなかったのではなく、言葉として、使い分けていなかったのです。
今でも、私たちは、青と緑の境界線を曖昧なものにしています。
緑色の信号を『青信号』と呼んでみたり、『碧(みどり)』という字を使って『紺碧の空(こんぺきのそら)』と言ったり・・・。
『紺碧(こんぺき)』というのは、濃く深い青色を指します。
山に茂る木々を『青々とした緑』と表現したり・・・・。
自然の色の代表というべき『青』と『緑』
色名の中には、緑色っぽい青や、青色っぽい緑など、たくさんあります。
しかも、それが、染料の色もあれば、顔料の色もあって、私たちをとりまく色は、実に多彩です。
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彩り香
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