象牙色(ぞうげいろ)
2024/05/16
象牙(ぞうげ)は、ゾウのキバ。
このキバ欲しさに、ゾウの乱獲が続いたのには、私たち、日本人にもかかわりがあります。
象牙でできたもの・・・・・
あなたの家にも、一つくらいはないですか?
かつては、印鑑によく用いられていたものだから。
日本に象牙が伝わったのは、奈良時代。
正倉院宝物の中にも残されており、その頃にはすでに伝来していたと考えられています。
安土桃山時代には、茶道具として香合や茶器のふたなどに珍重されました。
さらに江戸時代に入ると、印籠やクシ、かんざし、根付けなど、生活用品として使われるようになりました。
象牙は、英語ではアイボリー。
フランス語の ivurieが語源です。
このフランス語は、中世ラテン語の eborium「象牙」から派生したもの。
そして、この元となるのは、フェニキア語だろうといわれています。
象牙は、かなり古くから注目されていたようです。
ヨーロッパでは、この象牙をピアノの鍵盤に使いました。
1990年にワシントン条約によって、象牙の取引が禁止されてから、その代わりになるものを楽器メーカーは研究しているそうですが、これほど優れたものには、中々ないのだとか。
ピアニストが演奏する環境によって、温度湿度は変わります。
演奏中にかく汗は、指先にも・・・・
鍵盤をたたく時に、ツルっと滑ってしまってタッチミスするのは痛恨の極み。
象牙の鍵盤は、適度にその汗を吸収し、なめらかな演奏を助けるのだそうです。
自然のチカラは偉大ですね。
中国でも、古くから工芸品などに使われてきましたが、手に入らないことから価格が高騰。
欲しがる人が増えたことから、密漁によって取引されているのだそうです。
象牙色の輝きは、そのキバを持っていた象の生きていた証。
今あるのもに感謝して使うのが大事ですね。
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彩り香
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