翠色(すいしょく)
2024/04/25
翠色・・・・・音読みで、すいしょく。訓読みで、みどりいろ。
碧・翠・緑
これらは全て『みどり』です。
『みどり』というのは
①草木の新芽
②色の名。青、萌黄(もえぎ)などに通じて使われた。
(岩波古語辞典)と紹介されています。
イメージとしては、黄緑色のような明るい新芽、これから伸び行く生命力を感じさせる色だったのですね。
赤ちゃんのことを『嬰児(みどりご)』というのは、生まれたばかりの存在という意味なのです。
さて、翠は?というと、こちらは、カワセミの羽の色からつけられた色名。
カワセミの羽の緑色が、あまりに美しくて、その色に生き生きとした生命力を感じたのかもしれません。
カワセミは、『翡翠』と書きます。
オスが翡。メスが翠。
つがいで、翡翠です。
この字はこのまま、ヒスイとも読みます。
ヒスイは中国では、宝石の総称『玉(ぎょく)』の中でも、特に珍重された石です。
碧色(へきしょく)と同様、青ともみどりともいえる微妙な色で、混同されがちですが
この字を当てはめるには、それなりの訳があったわけです。
翡翠(かわせみ)は、古くは『鴗鳥(そにどり)』と呼ばれました。
『みどり』というのは、そにどりが転じたものと言われています。
そういう意味で考えると、『みどり色』というのは『翠色』と書くのが、いちばんふさわしいのかも?
5月は、新緑の季節。
家の近所のケヤキやイチョウの葉っぱが、日に日に大きくなっていくのが、とっても可愛くて・・・・・
今以上に、自然が身近で毎日の暮らしの中で目にする機会が多かった昔の人にとっても、特別な思い入れのある色になっていたのかもしれないですね。
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