新橋色(しんばしいろ)
2023/06/15
新橋色は、新橋の芸者衆に好まれた色。
明治中期に外国からやってきた、比較的新しい色名です。
江戸から明治になり、諸外国のものが積極的に取り入れられるようになりました。
色もそのひとつ。
様々な化学染料が欧米から入ってきました。
東京新橋は、その頃の実業界の社交場。
最もハイカラな場所で働く花柳界の人たちは、いわばトレンドセッターの役割を果たしていました。
そんな、新橋芸者が好んだ色だから、新橋色。
この芸者衆の置屋が、金春(こんぱる)という地に多かったことから『金春色(こんぱるいろ)』とも呼ばれています。
この色とご縁が深いのが、資生堂。
1872年創業以来、新橋の芸者衆は、大のお得意さまでした。
1902年、日本で初のソーダ水とアイスクリームを製造販売するソーダファウンテンがスタートします。
これが、今の資生堂パーラーにつながります。
ここでソーダ水を注文すると景品として化粧水がついてくる、といった宣伝方法で芸者衆や若者の心をつかみ、銀座の一大名物となりました。
1990年には、パッケージに新橋色を取り入れ、『パーラーブルー』として注目を集めます。
食欲減退の色として、食の分野では革新的な色を取り入れたのは、グラフィックデザイナー仲條正義氏。
2015年にリニュアルしたパッケージデザインも、彼の作品です。
『伝統と革新』
この言葉を、色で表現したものが新橋色といえるかもしれません。
※サムネイル画像には、ICHIRI MALL通販サイトの写真をお借りしました
https://ichiri-mall.jp/shop/g/g0274407000000/
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