薔薇色(そうびいろ)
2023/05/07
薔薇色というのは、読めるけど書けない漢字の代表ですね。
今は、一般的に「バラ色」と読むのが普通ですが、明治時代の初めころまでは「そうびいろ」と呼んでいました。
薔という字は
音読みで、ソウ・ショウ・ショク
訓読みで、ばら・みずたで
と読みます。
漢字の源の国、中国では、「垣根」という意味があるそうです。
薇という字は
音読みで、ビ
訓読みで、
せんまい・のえんどう
と読み、「風にそよぐこと」を意味します。
昔の人も、この季節に、垣根で風に揺られて咲いている美しい花に惹かれたことでしょう。
実は、日本にバラが最初に伝わったのは、奈良時代、7世紀から8世紀初頭にかけてです。
平安時代に入ると、バラは貴族たちの間で、より広く栽培されるようになりました。
夏のかさねの色目にも「薔薇襲(そうびかさね)」というものがあります。
(表:緋色 裏:紫)
薔薇の花は、戦乱の世には、あまり注目されてはいなかったようです。
江戸時代に入り、世の中が落ち着いてくると、また身近なものになってきました。
そして明治時代になり、欧米から多くのタネや苗木が輸入されるようになると、さらに栽培が盛んになりました。
今では、多くの色や種類が楽しめますね。
----------------------------------------------------------------------
彩り香
〒600-8415
京都府京都市下京区因幡堂町651
電話番号 : 050-1558-3278
----------------------------------------------------------------------