御所染(ごしょぞめ)
2024/08/30
御所染(ごしょぞめ)とは、いかにもみやびな色名。
やはり、御所に関したところから付けられた名前です。
徳川家康の孫で、御水尾天皇の妻であった、東福門院に仕える女官から、ブームに火が付いたと言われる色。
東福門院、徳川和子という人は、2代将軍徳川秀忠を父に、浅田長政とお市の方の3女、お江与の方を母に持ち、天皇家と幕府の間をつなぐ重要な役目を持って、嫁いできた人でした。
文化・芸術に、理解とセンスを持った人で、香道においても、当時の最高水準の技術を使って作らせた香道具の数々を愛用していたと言います。
また、盤を使った遊戯性の高いお香の道具を生み出した人とも言われます。
そのひとつに、『競馬香』というのがあります。
競馬香は、赤組と黒組に分かれ、順にお香を聞いて、当たったらひとつコマを進めることができるといったゲームで、先にゴールした方が勝ちというお遊び。
あるもので楽しむだけでなく、新たなものを考える、アタマのよい人だったのでしょうね。
そんな東福門院に仕えていた女官たちも、新しいものを考えるのが好きな人たちが寄っていたのかもしれないです。
女官たちに好まれた、檜垣(ひがき)や菊、竜田川などの上品な散らし模様が特徴の御所染。
時代を率いるトレンドセッターとしての役割も果たしていたのですね。
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