カラースクールT.A.A

生成色(きなりいろ)

お問い合わせはこちら

生成色(きなりいろ)

生成色(きなりいろ)

2024/03/22

『生成り』と書いて、きなり、と読みます。

布というのは、綿や麻を糸にして織って出来上がるものですが、その際、漂白や染色、薬剤による化学処理を施さず、自然に近い風合いを残したものを『生成り』と呼んでいます。

 

もともとは、生糸や未漂白の麻の糸を表すフランス語の『écru(エクリュ)の訳語でした。

生成色(きなりいろ)は、昭和になってから使われるようになった、新しい色名です。

生成色が流行するようになったのには、時代的な背景があります。

 

1950年代 戦後の復興期、新しい価値観が生まれてきました

1960年代 産業の隆興とともに、公害が新たな社会問題に

1970年代 自然回帰志向が高まり、ファッションに『ナチュラル・カラー』『アース・カラー』の流れが来る

 

こうして、昭和後期には、生成色(きなりいろ)という色名が定着していったのです。

本来は、天然素材の持つ風合いや色味を、そのまま残しているので原料となる植物によって、色味は変わってきます。

 

そのあたりは、平安時代などと同じで、「これしかない」という色ではありませんが、わずかに入った赤みと黄みを感じられる白を、生成色(きなりいろ)と呼んでいます。

 

現代の世の中を見まわしてみると、かつてのような効率化一辺倒で、がむしゃらに上を目指すという状態ではなくなっています。

多様性の時代というのは、しっかりと大地に足を踏みしめて、一歩一歩を味わう時代になってきたということではないでしょうか?

 

『自然』に対する感謝を思い起こさせてくれる色が、生成り色。

生成色は、こんな色

----------------------------------------------------------------------
彩り香
〒600-8415
京都府京都市下京区因幡堂町651
電話番号 : 050-1558-3278


----------------------------------------------------------------------

当店でご利用いただける電子決済のご案内

下記よりお選びいただけます。