木槿色(むくげいろ)
2023/07/12
木槿(むくげ)とは夏に咲く、アオイ科フヨウ属の植物。
ハイビスカスの仲間です。
『槿』という感じ1字でも「むくげ」と読みますが、源氏物語では『槿の姫君(あさがおの姫君)』として、登場します。
光源氏のいとこにあたる彼女は、何度言い寄られても、光源氏の妻になることを拒み続けた女性です。
気持ちがないワケではないけれど、流されて、そういう関係になってしまうことを拒んだのです。
六条御息所と同じような、不幸な女性の一人になることを避けていたようです。
折りに触れて便りを交わす、風流な友人といった関係を貫いた彼女は、ある意味、オトコ前な女性として描かれています。
作者の紫式部は、木槿の花の中に、やさしい色に潜む、強い意志を感じたのではないでしょうか?
木槿の花色は桃色、藤色、白色など白~紫まで多彩です。
けれど、この、少し渋めのピンク色が、古くからの色名として残っているのは、色の意味につながるものを感じます。
ピンクの色彩心理は、大きく分けて3つあります。
◆ちいさな女の子のような、可愛い・可憐・やさしい・女性
◆見返りを求めぬ愛を与える母・犠牲心・癒し・美意識
◆男性よりも、より男性性の強い責任感・独立精神・育成能力
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