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藤色(ふじいろ)

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藤色(ふじいろ)

藤色(ふじいろ)

2023/04/15

サクラの終わった後を彩る花も色々あります。

藤の花もそのひとつ。

山間で遠目に紫色の花を見つける頃には、ずいぶん気温も上がって初夏の様。

平安時代の貴族たちにも、非常に愛された花でした。

 

紫式部も、最初、中宮定子に仕えた時には「藤式部」といったそうです。

主人公の光源氏との禁断の愛に苦しむ女性を「藤壺」という名にしたのも、藤という花に何か思い入れがあったのかもしれないですね。

使いたいけど、使えないむらさき色

藤色なら大丈夫

濃い紫色は、平安時代に限らず、江戸時代になっても誰もが使ってもいい色ではありませんでした。

だけど、藤色くらい薄い紫色は大丈夫なんじゃない?

という訳で、バリエーションが豊かな藤色が生まれました。

これは、藤の花?それとも・・・

似ていなる花は、目立たぬけれど高貴な花

藤の花と、時期を同じくして咲き、藤と間違われてしまうという、むらさき色の花があります。

それが「桐の花」

桐のタンスと言えば高級品で、あまり花に注目が集まることはないのですが、とても可愛い花です。

藤の花が下向きに垂れ下がるのに対して、桐の花は上向きに咲くのが特徴です。

実は、桐は、中国では神さまの使いである鳳凰が宿る神聖な木とされていました。

日本でもその意識が引き継がれ、皇室の紋章やパスポートの絵柄など、日本を代表する文様に使われています。

藤の花の方が有名になったのは、平安時代に旺盛を誇った藤原氏の影響かもしれないですね。

藤の花とクマバチとの関係

キレイな花に近づけない理由

藤棚を遠目に見ている時はいいけれど、近くに寄ってみて、辺りのクマバチの多さに驚いたことはないですか?

実は、藤の花は硬いフタに閉ざされていて、クマバチが蜜を吸いにとまると、花の弁が開いて中の花粉がカラダにつくようです。

クマバチと藤の花は、お互いの利害が一致している相思相愛の関係なのです。

 

藤色は、こんな色

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