さくら色
2023/03/23
春は、花の季節。中でもサクラは別格ですね。
花見と言えば、サクラ。
ところで、お花見の発祥の地と言われる場所をご存知でしょうか?
実は、京都の二条城の南、神泉苑なんです。
812年に嵯峨天皇が花見の宴を開いたというのが、日本で最初の記録。
それ以降、平安貴族の間でさくらの花見が流行したとか。
もっとも、庶民の間にこういったお花見の習慣が広がるのは、江戸時代に入ってから。
奈良の桜を上野に移植したのが、最初。
その後、吉宗が浅草や飛鳥山といったところに桜を植えさせたのが、爆発的に広がるけっかけに。
さくらの花に心が惹かれるのは、そういったDNAが受け継がれているからかもしれませんね。
桜色というのは、桃色や梅色よりずっと薄いピンクです。
まるで、
「ここに花が咲いてるよ!わたしはここよ!」
と主張するのが梅だとすると
「咲いている私を観たいなら、どうぞ」
といった、ちょっとクールな美しさを持つ桜。
暖かい陽気に誘われて、昼間にわーーっと咲いてしまった自分を恥じるように、夜を待つ桜・・・。
夜になり、漆黒の闇の中、月の光に浮かぶ白っぽい桜の花びらは、何やら怪しげな空気を漂わせます。
いにしえの頃、
桜は、山の神様が里に下りてきて、田植えに適した時期を教えてくれる「依り代」でした。
「樹齢を重ねた桜の木の根元には、死人(しびと)が埋まる」
なんてことを、聞いたことはないですか?
神が宿る木ゆえに、だれも粗末に扱わないことが、桜の気高さに繋がったのかもしれないと思うのです。
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