50歳を超えたら、必要ないって言われてるみたいでガッカリでした

2022/07/03

人生の後半に輝く未来をイメージ

先日、彩り香の体験会にお越しくださったのは、Mさん（52歳女性）でした。
以前、バスに乗った時、たまたま隣に座った方の香水のニオイに当たって気分が悪くなって以来、強い香りは大のニガテなんだそうです。
そんな彼女が、訪れた旅館で、通された部屋のほのかな香りに感動したのが、お香に興味を持つきっかけになったとのことでした。

がむしゃらに働いた30代

20代で結婚したMさんは、3人のお子さまにも恵まれ、平凡だけど幸せに暮らしていたとおっしゃいます。
それが一変したのが32歳の時でした。
夫の裏切りがどうしても許せず、離婚。
シングルマザーとなったMさんは、パートで働いていた職場で給料アップを求めて、営業職に転向。
男性社員に負けない様、がむしゃらに働いてきたのでした。

評価されるよろこびを知った40代

もちろん、仕事ですから、いい事ばかりではありません。
時には、セクハラのような発言があったり、いやがらせのようなこともありました。
けれど、3人の子どもたちを育てていくためには、辛さを励みに換えて頑張るしかなかったのでした。
少しずつお客さまにも認められるようになり、成績もグングンあがります。
トップになると特別ボーナスが出るので、これを目指してがんばりました。
自分の努力がボーナスというカタチで認められるというのが、一番うれしかったのです。
がんばれば頑張るほど、自分の評価が上がっていくことがよろこびになりました。

50代･･･思いもよらない展開

50歳になった時、営業の一線を退いて後輩の指導にあたるように言われました。
Mさんは、不満でした。
指導と言っても、新人教育のようなやりがいのあるものではなく、いわゆる成績下位の人のグチ聞き係りのような立場だったからです。
まだまだ第一線でやれるのに‥‥。
成績だって悪くないし、私は営業が天職だと思っているのに･････。
やりたいことを取り上げられて、やりたくないことを押し付けられて、自分が会社にとって不必要な人間だと言われているようでつらかったそうです。

今までと違って「がんばろう！」と思えない職場へは、出勤する足取りも重くなりがち。
周りからは、今までがんばってきたのだから少しゆっくりしたら？と言われ、思い切って旅行に出ることにしました。
初の一人旅、少しぜいたくかな？と思いながら、宿泊は老舗の旅館を指定しました。
案内されたお部屋に入った途端、ほのかに感じるお香の香り。
「落ちつく」を実感として味わうことのできた瞬間でした。
今まで、男性社員に負けないようにと肩をいからせて頑張ってきた自分。
子どもたちの進路や生活のことなど、誰に相談もせず、ひとりで抱えてきた自分。
なにより自分自身をいたわることなく、突っ走ってきた自分。
そんな自分自身を、ふんわりと抱きしめてくれるようなあたたかさがありました。
目には見えない「こころ」を感じることができたとおっしゃいます。

運命の出会いって突然訪れるモノなのかも？

翌日、ゆっくりとお寺などを観光して回り、ある庭園を眺めていた時のことです。
となりに座っていた人が立ち上がる時、ふっといい香りが･･･。
これもお香の香りでした。
その人の友人も気づいて、「アッ、なんかいい匂いする！○○ちゃんの匂い？」と尋ねました。
「ふふふ、そう？これかな？」
と見せていたのは、小さなケースでした。
「私ね、今、お香教室の先生になる勉強してるの。」

「お香教室の先生？」
聞きなれない言葉に、Mさんも思わず耳を傾けます。
彼女は鼻が敏感で、あまり多くのニオイが交じり合うと、その不協和音で気持ちが悪くなるのだと話していました。
その点、お香はほのかな香りで自分にとってとても落ち着けるものだから、それを仕事にしたいと思っているとの事。
Mさん自身も以前、バスで隣に乗り合わせた人の強い香水のニオイで気分が悪くなったことを思い出しました。
そして、そんな仕事があるんだ、ということに少し驚きました。

人生後半、新たな生きがいを求めて

旅を終えたMさんは、今、再び会社の仕事に復帰しています。
相変わらず、閑職ですが、ここが次の人生へのステップと割り切れるようになりました。
思えば、「今を生きる」ことだけに一生懸命だった自分が、旅で得たものは「落ち着く」という感覚だったのかもしれません。とおっしゃいます。

まだ52歳。
これから始まる自分自身の後半人生のために、自分が豊かに生きられる方向を見つけたいと思っているんです。
そのために、今日は、この体験会に参加しました。
とのことでした。

Mさんに限らず、50代の過ごし方で、その後の人生が決まるといっても過言ではないと思います。
家族の状況や自身の体力の衰えなど、変化はたくさんあるけれど、一番大事なことは「自分自身の気持ち」だと思うのです。
自分の未来をどんなにキラキラと輝くものにしたいのか？という気持ちです。
そこには、イメージするチカラが必要です。
Mさんは、今回の体験を通して、「彩り香は自分のイメージするチカラを育てることができる」と実感してくださったそうです。