「広藿香」 と「土藿香」
同じ「かっ香」でも、別物なんです
かっ香は「藿香」と書きます。読むのも書くのも難しい字。
なので、彩り香のお香のケースには『かっ香』と表記しています。
これが主張しすぎない、さわやかないい香りなんです。
アロマセラピーでも『パチュリ』という名で、使われています。
実は、かっ香には、2通りあって、1つは「広藿香」
もう一つは、「土藿香(または「川藿香」)と呼ばれるものです。
名前の由来は、産地によるもので、「広藿香」は中国広東省で採れたもので、シソ科の植物パチュリの葉や茎を乾かしたもの。
濃い緑色をしていて、とても軽いです。
香りとしても軽い香りです。
体験会にお越しいただいた皆さんに、色で表現してもらうと「白」「黄」「緑」「青」のイメージを持たれる方が多いです。
パチュリという名前は、南インドのタミル人の言葉に起因しています。
タミル語で「緑の葉」を意味するパッチャ・イライからきているとのこと。
この葉を絹に包んで衣類などにはさみ、香りを移して楽しんだだけでなく、防虫香としても使われたとか。
暑い環境で育ち、花も芳香を放つといいますが、種子は、もろくデリケートな植物。
害虫も付きやすく、日本での栽培は困難です。
そのためか、代用されたのがパチュリと類似した植物カワミドリ。
中国四川省発祥の「土藿香(または「川藿香」)は、こちらです。
カワミドリは、日本全国で自生していて、価格も安く手に入りますが、含有する成分も異なり、なにより香りが劣ります。
かっ香は、体に取り付いた『邪』を発散させる効果があるということで、漢方薬にも使われています。
・夏の暑さ(暑熱)を除去する効能
・冷たい飲食物を取り過ぎたことによる下痢・嘔吐・発熱にも有効
・健胃作用がある
・身体にたまった「湿」を取り除く
などなど、様々な働きがあります。
アロマにすると、皮膚の組織再生作用や、むくみを改善するうっ滞除去作用など以外にも、なんと催淫作用まであるんだそうです。
いろんなところで、意外な活躍をしてるんですね。