小町鼠（こまちねず）

小町鼠（こまちねず）は、江戸時代に『四十八茶百鼠』と言われるほど、数多く出てきたグレー系の色名のひとつです。

以前ご紹介した『銀鼠』より淡い色合いで、若さを感じます。

銀鼠についてのコラムは、コチラ

それもそのはず、『小町』というのは、かの伝説的な美女『小野小町』が由来なのです。

小野小町は、平安時代に実在したとされていて、美しいだけでなく才女であったとのことです。

この時代、よい歌を詠むというのは、教養があるということで、これは『美人ポイント』が高くなるのです。

百人一首の中にもある彼女の歌は、有名ですよね。

花の色は移りにけりないたづらに我が身世にふるながめせしまに

世界三大美女のひとりとされますが、クレオパトラ・楊貴妃に続く3人目に、小野小町が入るのは日本だけだとか。

世界3大美女についての記事はコチラ

そんな『小町』の名前を伴った鼠色。

たくさんの鼠色の中でも、ほんのりと赤みを帯びた色合いが、乙女の恥じらいを映し出すように感じます。