肉桂色(にっけいいろ)
2024/09/19
『肉桂色』は、ニッケイ色と読みます。
実は、『肉桂』はニッキのこと。
ニッキと聞いて、ピンとこない方は『シナモン』と言った方がわかりやすいかも?
お香の体験会などで、『桂皮(けいひ)』の香りをクンクンして
「これはニッキの匂いね」
とおっしゃるのは、ある程度の年齢を重ねたお姉さま方。
もしかしたら、子どもの頃ニッキ水なんてものを飲んだ経験があるのかも?
それは、さておき、ニッキとシナモンと桂皮、厳密にいえば別物です。
だけど、みんな同じクスノキ科の仲間です。
>ニッキ シナニッケイ
>シナモン セイロンニッケイ
>桂皮 トウキンニッケイ
じゃあ、カッシアとかチャイは?
くわしくはコチラ
肉桂は、紀元前4000年ごろから、エジプトでミイラの防腐剤として使われ始めました。
中国では、後漢時代に書かれた『神農本草経(しんのうほんぞうけい)』に、肉桂についての記載があります。
日本にも早くから伝わってきていました。
753年に来日した鑑真が、数々の仏典と共に持ち込んだお香の中に入っていたのではないか、と思います。
正倉院宝物の中に、クスリとして伝わった数々のお香が収められていますが、その中のひとつ『桂心』という名称のものが、それにあたるのでは?
肉桂が、ポピュラーになったのは、江戸時代。
このころ肉桂が樹木として日本に入って来ました。
江戸の人々は、お菓子に取り入れて、この味を楽しんだようです。
京都土産として有名な『八つ橋』の起源もこの頃。
焼いた八つ橋のカタチが、桂皮にそっくり!
こんなところにもつながりがあるのかと思いました。
平安時代には、丁子で染めた『香染め』というのがありました。
香染めについて、くわしくはコチラ
丁子染めによって、色と共に、香りを楽しんだ平安貴族たちですが、このころには肉桂で染めるという発想はなかったのでしょうか?
お香として桂皮は使っていたのに???
疑問は尽きないです・・・・・。
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