食べるお香

大茴香(ダイウイキョウ)

 
お料理の際に使うスパイスで、とっても便利な五香粉(ウーシャンフェン)ですが、実は、5種類と決まっているわけではなく、「たくさん」という意味を込めて、『五』という数字が使われたようです。
 
そういった、5種類以上の「その他」も含めて、主原料になっているのは、茴香、八角、丁子、桂皮、山椒、ウコン、陳皮、生姜などなど。
 
お香を作るときに、馴染みのある名前が並んでいます。
八角は、英語名ではスターアニス。
お香を学んだ人にとっては、大茴香(ダイウイキョウ)と言った方が分かりやすいかもしれません。
 
 
大茴香の、少しエキゾチックで独特の香りは、人によって「好き」「キライ」の分かれるところです。
調香の際、ほんの少し入れるだけで、香りがガラリと変わります。
香りに深みが出るのです。
 
お香に使う大茴香(八角)は、トウシキミという常緑性の高木にできる、未熟な果実を乾燥させたもの。
中国広西省と北ベトナムの国境あたりで採れるそうです。
 
 
そんな大茴香が、近年、急に注目されたことをご存知でしたか?
実は、インフルエンザに罹患した時に使われる『タミフル』の原料として、話題になったのでした。
 
大茴香の中に多く含まれるシキミ酸に手を加えることで、オセルタミビルという『抗インフルエンザ薬』になるのだとか。
もともと漢方薬の世界では、「腎」「脾」に効果のあるクスリとされていて、手足の冷えや下腹部の冷えなどの症状があるとき効き目があるとされていました。
 
中華料理では、豚の角煮をはじめ、煮込み料理や、デザートの香りづけにも使われます。
『杏仁豆腐』の香りと言えば、わかりやすいでしょうか?
 
実は、茴香と呼ばれるものは、もうひとつあって、こちらは『小茴香(ショウウイキョウ)』とか、ただ『茴香(ウイキョウ)』とか呼ばれます。
 
小茴香は西洋では『フェンネル』という名前でハーブとして親しまれています。
 
だから、大茴香と茴香は別物なんです。
 
茴香(フェンネル)は、地中海沿岸が原産の多年草植物のハーブです。
古代ギリシャ・ローマ時代から栽培され続けている植物で、歴史上で最古の作物のひとつともいわれています。
葉も茎も根っこも種も、全部食べられて、捨てるところがないそうです。
 
 
調理例を出されていたので、シェアしますね。
 
五香粉(ウーシャンフェン)に含まれる、お香については、別の機会にお伝えします。まずは、先日お伝えした『丁子』から。
 
 
  
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