空薫と書いて、「そらだき」と読みます。では雲薫というのは

お香を楽しむには、いろいろな方法があります。
仏壇でお線香をあげて、手を合わせる、というのは『供香』
着るモノに香りをつける『衣香』
そして、『空薫』
空薫、と書いて「そらだき」と読みます。
空があるなら、雲もあるの?
って、それは、ありません 🙂
 
 
空薫とは、お香をあたためて香りを広げる薫き方のひとつです。
 
部屋の中に入った途端に、ふと漂う香りを感じることってないですか?
それは、部屋の歴史かもしれないし、そこに住まう人の香りかもしれません。
そこに意図的に香りをくゆらせ、さらに居心地がよくなるような施しをする。
それが、空薫の極意です。
 
利休が極めた茶道においても、香りは重視されました。
お茶席におよばれしたご経験のある方にとっては、炭とお香の醸し出す香りに、くつろげる安らぎを感じられたかもしれません。
 
 
お香やさんでは、
花の香りや果物の香りのするインセントなども売られていて、日常に香りの効果を積極的に取り入れる文化が再び定着してきているのかな?という印象です。
 
 
再び・・・というのは、平安時代の貴族たちにとっては、それが当たり前だったからです。
この、黒いかたまり、『正露丸』みたい・・・
これを『ねり香』といいます。
平安貴族たちは、ねり香をあたためることで、そこから立ち上る香りを部屋や、着物で楽しんだのでした。
 
 
お香の歴史をみれば、奈良時代、鑑真和上が自分の配合した薬を保存する際に、蜜などで練って固めて丸薬にしていた、ということにたどりつきます。
お香は、もともと鑑真和上がクスリとしてもたらしたものだったんです。
 
平安時代になり、遣唐使が廃止され、王朝文化が花開く過程において
薬としての配合より、香りそのものの調香が重要視されるようになったということです。
 
オリジナルな香りを作り上げた彼らにとって、それは、自分自身の自己表現のひとつとなりました。
 
この丸薬状のお香、どうやって使うかというと、直接、火をつけず温めて香りを漂わせる『空薫』にします。
香炉に灰を入れ、そこに火をつけた炭を置きます。
半分、灰に埋まった感じ。
 
灰が温まったら、炭より少し離したところに、ねり香をそっと置きます。
近づけすぎると、炭の火が移って、燃えちゃいます。
気をつけて!
 
音楽 https://icons8.com/music/
 
今回、1月の「彩り会」では、『黒方』といって、お祝いの席などでも使われるねり香のレシピをお伝えします。
 
家で過ごす時間が多くなる冬こそ、その雅な香りを楽しむのにふさわしいい季節といえるかもしれませんね。
  
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